鉄路は西から東から

鉄分多めの日常とお出かけの記録

2022年3月ダイヤ改正雑感【新潟】

どうもこんにちは。

来年3月に行われるダイヤ改正の概要が、各社一斉に発表されました。

今回も、私の住む新潟県内の鉄道の話題を中心に見て行こうと思います。去年は記事にしなかったので、このブログで触れるのも何気に2年ぶりですね。

おかげさまで今年は毎月1回以上ブログを更新することができ、ちょっとずつまた頭がブログの構成を考えるのに適応してきたようで、プレスリリースを一目見たときから「こりゃあなかなかネタになりそうだ」とウズウズしておりました。

惜しむらくは、来年度のダイヤ改正について、明るい話題がほとんどないことなんですよね……。

 

JR東日本新潟支社

公式プレス:

https://www.jreast.co.jp/press/2021/niigata/20211217_ni01.pdf

〇新幹線
上越新幹線の輸送体系を見直します
〇在来線
・特急「いなほ」の運転区間、編成両数を見直します
・特急「しらゆき」の一部運転を取りやめます
・快速「信越」の運転を取りやめます

私が特に気になったものだけ抜粋しました。

上越新幹線の輸送体系を見直します

利用の少ない一部の列車を臨時列車とし、「ご利用状況にあわせて運転します」とのこと。なんともボンヤリした感じで、具体的に土休日とか繁忙期とかは書いていないので、都度設定するのだとは思いますが、私にとって死活問題とも言えるのが「たにがわ409号」(東京18:16→越後湯沢19:45)の臨時化。

これ、東京へ遊びに行ったときのいつもの帰宅列車なんですよ。こいつに乗ると越後湯沢でいい具合にほくほく線に乗り継いで、そう遅くならない時間に帰って来られるのです。

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10月の引退まではMax編成だった「たにがわ409号」

まあ、「たにがわ409号」のわずか4分前に「とき339号」があるので、無くなったところで帰れなくなるわけではありません。ただし、「トクだ値*1が使えなくなるのが痛い。一番の問題点はここです(笑)。「とき」だと越後湯沢発着の「トクだ値」が使えないんですよ……。

 

・特急「いなほ」の運転区間、編成両数を見直します

秋田行きの特急「いなほ5・10号」が酒田発着になる、と。これは「ほーん」という感じだったのですが、驚いたのが「いなほ3・10号」が7両編成から4両編成になるということ。

現在「いなほ」には、かつて常磐線で活躍したE653系が使われています。常磐線時代は7+4で11両編成を組んでいたようですが、現在は7両と4両に分割され、前者は羽越線の特急「いなほ」として、後者は信越線の特急「しらゆき」や快速「信越」として活躍中。それぞれ塗装も異なっており、これまで運用は完全に分かれていました。

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E653系1000番台「いなほ」編成(標準塗装)

ところが、次回のダイヤ改正からは「しらゆき」編成が「いなほ」としても走ることになるようです。いやはや。しかし以前の485系のころは「いなほ」は6両編成でしたから、繁忙期はともかく普段から7両編成というのはちょっと過剰だなぁ、という気はしていました。

で、「しらゆき」編成を「いなほ」として使う、ということは……。

 

・特急「しらゆき」の一部運転を取りやめます

・快速「信越」の運転を取りやめます

はい出ました。当然、「しらゆき」「信越」を削らないと捻出できませんね。特急「しらゆき8・9号」の取りやめと、快速「信越」の廃止だそうです。

「しらゆき」は特急「北越」の代替として北陸新幹線開業時から5往復が設定されていました。いいですか、特急「北越」の代替として、ですよ。大事なことだから二度言いました。運行開始から5年以上も経つのに、未だに快速「くびき野」を特急に格上げしたんだと勘違いしているオタク*2がいますけれど、違いますから。

ええと、なんの話だっけ……あっそうだ、「しらゆき」の本数が減るという話でしたね。これは運行開始以来初のことであります。

まあ、8・9号に限らず、「しらゆき」はいつもガラガラですからねぇ……。新潟近郊は知りませんけれど、直江津まで来ると1両あたり数えるほどしかお客が乗っていない、みたいなこともコロナ禍以前からザラでした。いわんやウィズコロナ、アフターコロナをや。

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E653系1100番台「しらゆき」編成

快速「信越」についても、こちらも新潟~長岡間はそこそこ乗っていても、やはり上越地域まで(から)の利用者は少なかった印象。「しらゆき」と同じ編成だったので快適で、便利は便利だったんですけどねぇ。

代わりに、E129系による長岡発着の快速列車が走るようです。時間も時間だし当然2両編成でしょうな。指定席料金は不要となりますが、長岡乗り換え必須、しかも着席保証なし、とデメリットが目立ちます。

余談ですが、対抗馬の高速バスも上越~新潟線は本数が徐々に減っている状況で、公共交通機関の苦境が続いています。

 

えちごトキめき鉄道

公式プレス:

https://www.echigo-tokimeki.co.jp/userfiles/elfinder/211217_220312_daikai.pdf

妙高はねうまライン
1.一部の特急「しらゆき」の運転を取り止めます。
2.一部の普通列車の運転取り止め、運転区間及び、
編成両数を変更します。
3. 土・休日運転の臨時快速列車の停車駅に春日山駅
を追加します。

こちらも私が気になったものだけ抜粋しました。ていうか妙高はねうまラインだけです。

1.一部の特急「しらゆき」の運転を取り止めます。

JRと内容が被っているので割愛します。しかし特急の本数が減るということは、トキ鉄にとっても多少なりとも収入が減るということですから、ちょっと厳しい情勢ですね。

 

2.一部の普通列車の運転取り止め、運転区間及び、編成両数を変更します。

直江津~新井間の1往復が取り止めとのことですが、これ、1日1本だけ115系でやってくる新井行きの快速およびその折り返し列車なんですよね。つまりは115系のトキ鉄乗り入れ廃止……ってコト!?(ちいかわ)

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115系の快速新井行き

とりあえず、信越本線の快速新井行きは直江津止まりとして残るんでしょうけれど、使用車両が115系かどうかは甚だ疑問です。トキ鉄に乗り入れないなら115系である必要ないもんね。そもそも115系はいつまで残るんでしょうか。JRのプレスではまったく触れられていないのが、かえって不気味というか不自然な感じもします。

あと、妙高高原行きの最終列車が新井止まりになるんですね。日本海ひすいラインは最終が変わらない(どころか1分遅くなった)のに、ここは削ってきましたねトキ鉄さん。日付を跨ぐ定期列車は消滅であります。

 

3. 土・休日運転の臨時快速列車の停車駅に春日山駅を追加します。

臨時快速列車(笑)。今年7月から運行開始した413系による、半ば強引な快速運用*3により、なぜか通過扱いとなった春日山駅北新井駅

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トキ鉄413系。この日は「オリンピアヘッドマークだった

私としたことが実はまだ乗ったことがないので実態は分かりませんけれど、伝え聞いた話では春日山通過は地元利用者から大ブーイングの嵐だったようで、これに折れる形で停車と相成りました。

そしてハブられる北新井。これで1駅だけ通過する、なのに普通列車と所要時間が同じ「臨時快速列車(爆笑)」が来年の春から走り出します。そこまでして「快速」という看板に固執する姿勢は理解できませんが、たぶん「急行型車両が間合いで快速運用をこなす」という「設定」が某社長にはタマランのでしょうな。

 

北越急行

公式プレス:

https://hokuhoku.co.jp/press/20211217.pdf

⚫ 現行一日20往復を19往復とします。
⚫ JR 区間への乗入列車を見直し、一部普通列車に拡充します。 

⚫ 現行一日20往復を19往復とします。

北陸新幹線開業前夜に廃止となった、日本最速の特急「はくたか」。その「はくたか」に使用されていた編成の愛称を受け継ぎ、翌日から日本最速*4のローカル線列車として誕生したのが超快速「スノーラビットです。

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運行初日(2015年3月14日)の上り超快速「スノーラビット

はくたか」廃止によりその経営が絶望視されていた北越急行が、反撃の狼煙として上げた超快速「スノーラビット」。2016年3月には下り(直江津方面)1本が増発され、ローカル線でありながら、北陸新幹線利用よりも安く・早く首都圏から上越地域へ到達できるとして注目を浴びました。

しかし攻めの姿勢を崩さなかった北越急行も、昨今のコロナ禍には太刀打ちできず、キラーコンテンツの「スノーラビット」1往復を削ることになってしまいました。これにより上り(越後湯沢方面)は消滅、下りも十日町のみ停車の最速便が消滅し、残すは越後湯沢発新井行きの下り1本のみ。最速の名を欲しいままにしてきた「スノーラビット」も風前の灯であります。

まあ、首都圏からの用務客や観光客がゴッソリいなくなってしまったわけですからね……。止むを得なければ即ち止むを得ない。停車駅があまりに少なすぎることが裏目に出て、線内利用客の需要を拾うこともままならなかったのでしょう。

 

⚫ JR 区間への乗入列車を見直し、一部普通列車に拡充します。

スノーラビット」削減の代わりに、普通列車のJR区間(信越本線直江津犀潟間、上越線六日町~越後湯沢間)の乗り入れ本数を増やすとのこと。時間帯によっては犀潟or六日町止まりの列車とJR線との接続が悪い場合があり、これが解消されることは利用者にとって大いなる福音と言えそうです。ほくほく線ヘビーユーザーの私もとても嬉しい。

 

 

以上、来年3月のダイヤ改正の概要について、私が気になった項目だけを抜粋して見てきました。

注目はやはり新型コロナウイルスによる影響で、JRなどは発表を待たずして「来年度はもっと本数を減らしたり終電を早くしたりするぞ」と風を吹かしていたわけですが、ふたを開けてみると予想以上にガッツリと削ってきたなぁという印象です。新潟県内各社だけでなく、北海道から九州まで鉄道会社のプレスを一通り眺めてみると、とにかく列車の削減ばかりが目立つダイヤ改正となりました。

どこもコロナ禍で甚大な被害を被っているため、致し方ない部分もありますが、どんどんと鉄道(特に在来線、ローカル線)での旅行がしにくくなってきているように思います。

オミクロン株の流入により、またも国内での感染拡大が懸念されている今、なかなか明るい展望が見えてこない状況にあります。しかし、かつてのように自由に旅行できる日が来ることを信じて、感染予防対策を徹底した上で利用を続けることが、鉄道の未来を守ることにつながるのではないでしょうか。

 

 

*1:インターネット会員限定の割引

*2:そんな奴はそもそもオタクではない

*3:たった2駅だけ通過、しかも普通列車と所要時間が同じ

*4:ほくほく線内の表定速度99km/h

二輪免許を取りました

どうもこんにちは。

季節が晩秋から初冬へと移り変わりつつある今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。私もスヰスポちゃんと過ごす2回目の冬に備え、先日、スタッドレスタイヤに交換しました。

新潟ではいつ空から白いものが降ってきてもおかしくないシーズンに突入しますが、その矢先に私は

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普通自動二輪免許を取得しました。

自動二輪、すなわちバイクです。大型二輪免許に対して中型免許とも言われるやつですね。排気量で言うと、400ccまでのバイクに乗ることができるようになりました。

ここからは、取得を思い立った理由と、教習所での体験記です。長いです。長いですが、これから取得を考えている方は何かの参考に、もうお持ちの方は「そうそう、あるある」と思いながら読んでいただければ。

 

なぜバイクの免許を取ったのか

それはもちろんバイクに乗るためですが(当たり前だ)、きっかけは何かと言いますと、アニメ『スーパーカブ』……ではなく、『ばくおん!!』でもありません。この2つはまだ未読・未視聴なので。というか、特にきっかけはありません。ハッハッハ、いつまでもミーハーな俺だと思ったか!

漠然と、「世の人も運転すなるバイクといふものを、私も運転してみむとてするなり」みたいな。クルマで遠くへ出かけるのに慣れてきたら、今度はそれ以外のエンジン付きの乗り物も運転してみたいと思うようになりました。

しかし趣味で大型や大型特殊免許なんか取ったところで、休日にトラックやブルドーザーを乗り回すわけにはいきませんので、常識的に考えて一番可能なのはバイクです。

あとはまあ、強いて言えば『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』の影響ですかね。結局テレビかよ!あとはご存知、『ゆるキャン△』。やっぱりミーハーじゃないか(呆れ)。

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バッテリーで動くヤマハ E-Vino(ヤマハ発動機公式HPより)

で、『充電~』も『ゆるキャン△』も、出てくるのはヤマハの「ビーノ」という原付です。前者は充電式の電動バイクであるEビーノ、後者はガソリンエンジンのビーノ。エンジン排気量は50cc、これらは「原付一種」とも呼ばれています。

 

なぜ普通自動二輪の免許にしたのか

さて、四輪車の免許を取ると50ccまでのバイク、すなわち原付一種はオマケのごとく運転できるようになるわけですが、この原付一種というのが曲者で、時速30kmまでしか出しちゃダメだったり、大きな交差点ではいちいち2回に分けて右折(二段階右折)しなければならなかったりと、いろいろ制約が多い。

ところが、排気量50cc超~125ccのバイクになると、これが「原付二種」という区分になり、上記の制約は無くなります。つまり、車とほぼ同じように走れるわけ。

「それはいいことを聞いた、じゃあ原付一種は面倒くさいから原付二種に乗ろう」となった私ですが、原付二種のバイクを運転するには四輪車の免許だけではダメで、自動二輪の免許が必要です。

自動二輪の免許はザックリ分けると「小型限定(~125cc)」「普通(~400cc)」「大型(400cc超)」の3種類があり、それぞれMTとAT限定があります。原付二種のスクーターに乗るだけなら「小型限定」、それもAT限定で十分。

初めはそのつもりで、若いころ大型バイクをブイブイ言わせていた親父殿に相談したところ、せっかくなら「普通」で取れ。いわく、将来オッサンになってから本格的にバイクに乗りたくなっても、免許を取るのは体力的に*1難しい。だから若いうちに取っておけ。大型はまあ中型に乗ってみてからでもいいだろう。とのことでした。

確かに……オッサンになってから急に中型バイクに乗りたくなるとは思えませんでしたが、ミーハーな私のことですから未来のことは分かりません。それに、オッサンになってから取るのが大変そうなことだけはなんとなく分かります。

どうせ高いカネと時間を使って教習所に通うなら、可能性を広げるために「普通」で取っておこう、四輪車もMTで取ったし*2バイクにもMTがあるならMTにしよう。とそこまで気持ちが片付き、10月半ば、上越市内の某教習所の門を叩いたのです。

 

汗と涙の教習開始

そうして通い始めたわけですが、「言うは易く行うは難し」で、これがまあ大変。何が大変って、50ccスクーターにすら乗ったことがないワタクシ、まずバイクの操縦を覚えるのが大変でした。

教習車はホンダのCB400SFというバイクで、名前の通り排気量は400ccです。

www.bikebros.co.jp

こいつがね、めちゃくちゃ重いんですよ。実に200kg以上あります。嘘だろ、バイクってこんなに重いのかよ、というところから始まって、何度も何度もバイクを転倒させながら取り回しの仕方、乗り方と降り方を練習。

右手のレバーは自転車と同じく前輪ブレーキ、ハンドル部にはスロットル(アクセル)があります。左手のレバーは後輪ブレーキ……ではなくクラッチ。じゃあ後輪ブレーキはどこでかけるかと言うと右足のペダルで、ギアは左足のペダルを上げたり下げたりして変えます。いずれも私は教習所に通うようになって初めて知りました。

それから方向指示器は左手にスイッチがついています。しかしクルマと違ってハンドルを切っても勝手に戻らないので、角を曲がるたびにいちいち手動で消さねばなりません。その下にはクラクションのボタンがあります。方向指示器をつけたり消したりする際に誤って触れてしまい、卒業までに何十回も鳴らしました(笑)。

ようやくエンジンをかけてコースを走ることになりますが、例のごとく半クラッチが上手くできない、ギアチェンジがスムーズにできない、そもそもやり方が覚えられない……。知ってますか、バイクのニュートラル(N・中立)って、1速と2速の間にあるんですよ*3。1→N→2→3→……という順番。なんでやねん。どこについとんねん。

で、半クラッチやギアチェンジが上手くできないと、MTなので当然エンストします。もうエンストのオンパレードです。事あるごとにエンストし、事あるごとにコケます。四輪車ならエンストしてもその場で停まるだけなのに対し、二輪車だとたちまちバランスを崩してコケます。コケたら最後、教官や他の教習生の生暖かい視線を浴びながら、200kg超のバイクを自力で起こす羽目になります。

初めはまっすぐに走るのもおぼつかず、停止するたびにエンストしているような有様。必要に迫られて取りに来たわけじゃないのに、どうしてこんな思いをせにゃならんのか。ていうか、そもそもなんで取ろうと思ったんだっけ……。嫌味な教官に当たってネチネチ言われて、心が折れそうになることもありました。バイク事故は死傷につながりやすいので、厳しいのも分かるんだけどね……。

 

卒業、そして交付へ

そんな不器用な私でも、練習しているうちにだんだんと上手になってきて、第一段階はストレートで修了。第二段階も所定の時限だけで無事修了し、入校からおよそ1ヶ月経った、雲一つない暖かな秋晴れの日に卒業検定を受検。大きな失敗もなく走り切ることができ、無事に合格しました。

あ、そうそう、二輪車の教習はすべて教習所内で行われます。四輪車と違って路上教習はありません。卒検も同じ。教習所内の指定されたコースを暗記して検定に臨みます。ぶっちゃけコース間違いが一番不安でした。それでも本番は間違えずにできたけどね。

余談ですが、当日の試験官はあのネチネチ教官。あれから一度もあの人が担当することはなく、内心ホッとしていたのに、最後の卒業検定でブチ当たるというドラマのような展開に。終了後は「よくできていたと思います」「特にスラロームがとても上手でした」*4とお褒めの言葉をいただきました。

卒業証明書をゲットしたら、最寄りの免許センターへ。学科と技能試験は免除になるので、手数料を支払い、視力検査と写真撮影だけを経て、新しい免許が交付されました。

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これでバイクに乗れるようになりました。もっとも、新潟は雪のシーズンに入りますから乗りたくても乗れませんが、私の欲しかったバイクは納車まで数ヶ月〜半年待ちとか言われているため、いま契約すればちょうど春ごろに納車されるでしょう。

そういう軽い気持ちで、免許取得に先立って市内のバイク販売店へ出向いたところ、まことに驚くべき事実を伝えられたのですが、それはまた別の話。

「ああ、そのバイクね。もう生産終了しちゃったんですよ、今年の9月に」

「なん……だと……!?(゚Д゚;)」

 

私のバイクライフ、いったいこれからどうなっちゃうの~~~!?!?😫💦

 

 

*1:頭脳的にも

*2:MT車は教習車以降乗ってないけどね

*3:これをリターン式という

*4:教習ではスラロームが一番苦手だった

“旅は自由席”――暖冬道東一周旅行(7)

rockmansion.hatenablog.jp

第6回はコチラ↑

 

旅行4日目 2020年1月30日(木)

「ボローツク」で札幌へ

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朝6時30分、北見駅。北海道旅行の最終日はここから始まります。昨日までと違い、この日は夜も明けきらぬ早朝からすでに雪模様。オホーツク海沿岸地域には、爆弾低気圧が接近し始めていました。

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やがて、白に染まる鉄路の向こうから、4つのライトをあかあかと照らし、網走仕立ての特急「オホーツク2号」が定刻通り到着。地域の名を背負い、網走から札幌まで5時間以上かけて直通する石北本線の看板列車です。

ただ、「地域の名を背負い」と書けば聞こえはいいですが、充当されているのは国鉄時代から活躍するキハ183系気動車。他の線区には、平成生まれの新型特急車両が軒並み走っているのを見ると、どうしても見劣りするのは否めません。実際、北海道の過酷な気候で30年以上酷使された車体は見るからにボロボロで、故障もたびたび発生しているとか。こうして鉄道マニアの付けたあだ名が「ボローツク」……。

わずか4両編成のうち、豪華なハイデッカーグリーン車が丸々1両連結されているのは良いのですが、自由席オンリー旅の私には関係ありません。4号車の自由席に乗車。車内はガラガラで、外国人観光客が一組と、その他に一人客がチラホラいる程度。座席も国鉄時代からの古いものでした*1。まあ、マニアの末席として、これはこれで嫌いではありません(笑)。

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ボロいボロいと言いつつも、列車は雪をかき分けながら快調に走り出しました。後ろへ吹っ飛んでいく雪景色を見ながら、駅までの道すがらにセコマで仕入れたおにぎりを朝食とします。次の停車駅である留辺蘂を発車すると、車窓は次第に山深くなり、列車の速度も見る見る低下。エンジンを唸らせながら、のったり、のったりという感じで山を登っていきます。

やがて「常紋」という看板が取り付けられたトンネルに突入。石北本線の難所の1つに設けられた「常紋トンネル」です。全長は507mと長くありませんが、凄惨極まりない「タコ部屋労働」で建設されたことで知られています。

そんな常紋トンネルを無事に抜け、列車は峠を下っていきます。安国では貨物列車とすれ違いました。あれが北見地域の特産品の玉ねぎを全国へ運ぶ「玉ねぎ列車」でしょう。

tenki.jp

車窓に家並みが増えてくると遠軽に停車。ここから進行方向が変わります。それまで最後部だった4号車が先頭となり、乗客もセルフで座席を回転させて札幌を目指します。車掌が巡回してきて、逆向きのままの空席を回したり、あるいは2人で4人掛けにして使っている乗客を注意したりしています。どうせ空いているんだからいいような気もしますが……。

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「白滝シリーズ」*2の生き残りである白滝を発車すると、列車は次の上川に向けて再び峠越えへ。白滝~上川駅間は37.3km、これは日本一長い駅間距離だそうで、石北本線最大の難所である北見峠が間にあります。相変わらず雪が降り続く中、速度はまた大幅に低下。大げさなエンジン音とともに雪を巻き上げながら進みます。トンネルに入るとホッと一息といった感じで、車体にこびり付いた雪が途端に溶け始め、雨だれのようになって窓いっぱいに流れていきます。

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長い長い一駅を走り抜けて上川へ停車。次の安足間でも運転停車があり、札幌から来た特急「オホーツク1号」と行き違いました。向こうもすでに2時間以上走り続けてきた列車ですが、険しい石北本線にまだ足を踏み入れたばかりです。

いつしか雪も降り止んだころ、車窓に家が増え始め、だんだん都会になってくると列車は高架を登ります。北見から3時間あまりで、ようやく旭川に到着。長旅を終えたような気分になりますが、終点の札幌まではまだ1時間半もかかります。ここで降りる乗客も多いものの、その倍近くも乗車があり、自由席も大半が埋まりました。なるほど、これでは必要以上に座席を占有するなと車掌も注意に来るわけですな。

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短い休憩とも言える3分停車ののち、「オホーツク2号」は再び走り出しました。ここからは函館本線。複線電化された線形のいい線路を、自身が特急であることを思い出したかのように走って行きます。

列車は石狩平野の中を快調に飛ばし、深川、滝川、岩見沢と、私にとって見慣れた名前の駅に停まりますが、そのたびに乗客がドドッと乗ってきます。旭川~札幌間は特急「ライラック」が毎時1~2本あり、「オホーツク2号」のわずか十数分後にも「ライラック16号」が追いかけてくるダイヤになっていますが、なぜこの道産子たちは自由席も多く快適な新型電車特急ではなく、4両(自由席は1両半)しか繋いでいないオンボロ気動車を目掛けて大挙として乗ってくるのでしょうか。

ずっと空席だった私の隣にもオバチャンが乗車し、満席となった特急「オホーツク2号」は、北見からおよそ4時間半の長旅を終えて終点の札幌駅に到着。

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近年では故障も多いというキハ183系ですが、この日は実にご機嫌で、古豪の走りをたっぷりと堪能させてもらいました。

時刻はちょうどお昼時。北海道で食べる最後の食事ということもあり、駅ビル「エスタ」の中にある回転寿司店へ。旅行で札幌へ来ると、いつもここに立ち寄ってしまいます。

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写真中央はニシン。左上は失念してしまった

せっかくなので、内地の回転寿司では馴染みの薄いネタを中心に食べました。特に私が好きなのは(写っていませんが)「生ホッキ貝」です。よくある紅白の蒸したやつじゃなく、ここは「生」。おすすめですよ。

 

つづく

 

 

*1:あとで知ったが一部指定席の3号車は座席がリニューアルされていた。だから3号車から席が埋まるようだ

*2:白滝シリーズとは (シラタキシリーズとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

雪が溶けて川になって流れて雪松

どうもこんにちは。

7月に上越市内にオープンした冷凍餃子の無人販売所へ行ってみました。

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名前は「餃子の雪松」。看板には「創業昭和十五年」「群馬水上の名店」とあります。名店ねぇ。ルーツのお店のことは知りませんが、コロナ禍で接触機会を減らせるメリットもあって、このような無人販売店舗が全国あちこちに誕生しているようです。

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入店。何かの居抜きだったと思いますが、無駄に広い店内はベニヤ板で簡単に養生され、冷凍餃子が詰まった冷凍庫が2台置かれています。餃子は1包1,000円。18個入のパックが2つ束ねられ、合計36個入っています。

冷凍餃子に一度に1,000円も出すとなると高い気もしますけれど、9個で250円と考えればそう高くはないでしょう。

餃子以外の冷凍商品はなく、タレの入った冷蔵庫があるだけ。私が行った際には、1本200円のところが値下げされて100円になっていました。タレの購入は任意なので、不要な人は餃子だけ買えばOK。

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「餃子の買い方」に従い、冷凍庫から餃子とサービスの保冷剤を、隣の冷蔵庫からタレを取り出します。そして店内奥の袋詰めコーナーに移動し、代金の1,100円を賽銭箱のような形の料金箱に投入。あとはビニール袋に入れて退店。

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私はクーラーボックスを持って行きましたが、保冷バッグの販売(1つ100円)もあります。

 

それから実家へ持ち帰って、実際に焼いて食べてみました。

焼き方はパックに記載があるので、その通りに焼けばOK。ただ、餃子18個をくっつかないように並べるとなると、かなりデカいフライパンが必要です。

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焼き上がりはこんな感じ。

皮は非常に薄くてデリケート。焼いている途中にもいくつか破れてしまいました。

中の餡はキメが細かく、具材の食感は少ないですが……とにかくニンニクの主張がものすごい。人と会う予定があったら絶対にNG。おうちに引きこもるならば、滋養強壮や疲労回復に効くかもしれません。パンチが強いため、白米よりはビールに合いそうです。

ちなみに別売りのタレは特別変わった味ではなく、ただの酢醤油といった感じ。結構たっぷり入っていますので、大勢で食べるなら買ってもいいでしょうが、そうでなければご家庭にある調味料で充分だと思います。

 

 

シェルをたずねて三千里

どうもこんにちは。

クルマやバイクにお乗りの皆さんは、普段どのガソリンスタンドで給油していますか?

エネオス、出光、コスモ……。特定のブランドにこだわる方もいれば、安けりゃどこでもいいよ、という方もいるでしょう。私は以前は出光派だったのですが、スイフトスポーツに乗り換えてからはシェルでのみ入れています。

というのも、実はスイフトスポーツはレギュラーガソリンではなく「プレミアムガソリン」、すなわち「ハイオク」指定だからです。

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しかしこの理由だけでは、「いやいや、ハイオクなんて他社でも売ってるでしょ? なんでシェル限定?」と訝しむ向きもあろうかと思います。そういう方は、以下の記事をお読みください。

mainichi.jp

有料記事だから読めねえよ、という方は、以下のほうが分かりやすいかもしれません。

bestcarweb.jp

そもそもハイオクとは、「高(=ハイ)オクタン価ガソリン」の略。「オクタン価」は燃えにくさを表す値*1で、これが高いほどノッキング(燃料の異常燃焼による振動)が起こりにくく、エンジンの挙動がスムーズになるため、本来の性能を引き出すことができます。また、ハイオクにはオクタン価をより高めるための添加剤や、燃えカスを取り除いてエンジン内をきれいに保つ洗浄剤も配合されています。レギュラーより値段が高い理由はこのあたりにあります。

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ところが、実際には添加剤がほとんど入っていなかったり、ガソリンを精製する製油所のタンクを各社が共用していた……というのが、上に貼った記事の要旨。すなわち、各社独自の配合や品質を謳い文句にしていたはずのハイオクが、スタンドへ配送されてくる以前の段階で、全部混ぜこぜになっていたことが暴露されたのです。

そんな中、あるハイオクだけは違いました。他社とタンクを共用せず、製油所からスタンドまで、本当に独自の配送ルートを保って高品質を貫いていたハイオクがありました。

それがシェルの「V-Power」です。

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出光昭和シェルHPより

私がこれを知ったのはスヰスポちゃんが納車される前。大いに感心し、「納車されたらシェルで入れよう!」と決意。以来、いつもシェルの「V-Power」のみを給油してきました。

ですが、そんなルーティンもまもなく終わろうとしています。出光と昭和シェルの合併により、スタンドからシェルのマークは消えて「アポロステーション」に統合され、「V-Power」は終売となってしまうのです。今般のハイオク騒動だけを見れば、皮肉にも悪貨が良貨を駆逐する結末となってしまいました。

今後は他社と混ぜこぜにされた、どこの馬の骨とも知れないハイオクを入れなければなりません。1年間、「V-Power」というブランドにこだわってきたのが無駄になるようで、一抹の寂しさと虚しさを覚えます。裏を返せば、もはやどのスタンドで入れても構わなくなったとも言えるでしょうけれど。

先日、近所にあったシェルのスタンドはついにすべてが「アポロステーション」に変わり、「V-Power」の取り扱いも終了してしまいました。

あと何回「V-Power」を給油できるのか。スヰスポちゃんとともに、残された孤高のハイオクを探し求める日々です。

 

 

*1:JIS規格でハイオクは「オクタン価96以上」と定められている