鉄路は西から東から

鉄分多めの日常とお出かけの記録

“旅は自由席”――暖冬道東一周旅行(6)

rockmansion.hatenablog.jp

第5回はコチラ↑

昨年の北海道旅行記(いま読んでいただいているこれ)が未完のままですが、ワタクシ、先月末にまた北海道へ行ってしまいました。その時の模様はいつか……書くときが来るのか?

とりあえず、この旅行記をさっさと進めていきたいです(笑)。

 

「紫水」に揺られて西女満別参り

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網走駅から石北本線普通列車に乗車。おなじみキハ40の2両編成で、先頭車両は改造車の「紫水」編成でした。

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列車の行先は西留辺蘂。にしるべしべ、と読みます。なかなかの難読駅名ですね。終点の西留辺蘂駅自体は簡素な無人駅ですが、近くにある学校へのアクセスを確保するためにこのような行先が設定されているそうです。

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「紫水」編成の車内はこんな感じ。車体と同じ紫色のモケットに張り替えられ、印象がガラリと変わりました。ボックスシートにはテーブルを取り付けることもでき、観光列車としての活用も行われます。

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そんな紫水号に揺られ、やってきたのは西女満別駅。雪に覆われたホームに降り立ったのは私だけでした。

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西女満別駅は、ホームと小さな待合室があるだけの無人駅です。周囲は雑木林に囲まれ、特に見どころはなさそうに思われますが、ここは知る人ぞ知るある場所の最寄り駅。それは……

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オホーツク海側の空の玄関口、女満別空港です。

 

何にも用事はないけれど、徒歩で空港へ行ってみようと思う

西女満別駅は、普通列車が一日数本停車する*1だけの小さな無人駅ですが、実は女満別空港の最寄り駅なのです。

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まァ、最寄りと言っても「他の駅に比べたら近い」くらいなもので、一般には空港アクセス駅としては認識されていません。その距離は、看板にいわく1.6キロ。今日はこの西女満別駅から、実際に歩いて女満別空港へ行ってみたいと思います。

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しばらくは周囲に田畑が広がる平坦な道を歩いて行きます。雪はうっすらと積もっている程度。気温も思ったほど低くなく、これくらいなら雪国育ちの私にはまったく苦になりません。空港アクセス駅としては認識されていない、と書きましたが、駅から空港までは随所に案内看板が立っているため、迷わず歩いて行けます。

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看板に従って右折すると、道路は登り坂となり、ここまで乗ってきた石北本線を越えていきます。

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続いて「美幌バイパス」の下をくぐり、さらに歩くこと数分、正面に「女満別空港」の文字が見えてきました。空港のターミナルビルです。

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到着。いちいち立ち止まって写真を撮りながら歩いてきましたが、それでも25分ほど。20分もあれば余裕でたどり着けそうです。

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せっかく来たので空港の中を探検。建物は小ぢんまりとしていますが、ANAJALの2つのカウンターがあり、コンビニやお土産店、飲食店なども複数入居。地方空港としては充分な規模かと。

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さて、飛行機に乗るわけではないので探検もそこそこに、再び西女満別駅へ戻って北見方面へ向かいます。今度は、来たときとは別のルートを歩いてみることにします。

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空港の敷地を出て左へ。しばらくはまた周囲に畑が広がります。雪が積もっていてよく分かりませんが、立て看板には物々しい注意書きが。種芋だか何だかを作っているのでしょう。

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非推奨ルートのためか、そもそも駅へ向かう人など皆無なためか、空港へ向かって歩いた往路と違って案内看板などは無く、地図アプリで確認しながら歩いて行きます。

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往路では下をくぐった美幌バイパスを、今度は上から越えます。その先は、舗装路にシャーベット状の雪がまだらに残るS字カーブの下り坂。車だとめちゃくちゃ怖いやつや。

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再び石北本線をオーバークロス。こちらからは線路と駅がよく見えます。だんだんと薄暗くなってきて心細い。

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そうして西女満別駅に到着。こんな小さな無人駅でもきちんとホームに明かりがついていて、待合室があるとホッとしますね。

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やがて網走方面行きの列車が到着。どうせ誰も降りないと思ってタカをくくっていたら、通学の高校生らしき少年が下車してきて面食らうなど。というか、面食らったのは向こうでしょうな。

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次いで、私の乗る留辺蘂行き列車が到着。初めは学校帰りの学生がちらほら乗っている程度でしたが、北見へ近づくにつれて混雑が激しくなり、大勢の学生とともに北見駅のホームへ降り立ったのでした。

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その後、ホテルへチェックイン。北見は焼肉の街だと聞いていたので、今夜は一人焼肉と洒落こむことに。ところが目当ての店は休業日。あとは高級そうな店か、ヨソ者が一人で入るのは憚られる雰囲気の店が多く、結局焼肉は断念。

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せめてもの北見要素をと、ラーメン屋で地元の玉ねぎが載った味噌ラーメンを食べてホテルに戻りました。

 

つづく

 

*1:それどころか普通列車すら通過する便がある