鉄路は西から東から

鉄分多めの日常とお出かけの記録

2022年3月ダイヤ改正雑感【新潟】

どうもこんにちは。

来年3月に行われるダイヤ改正の概要が、各社一斉に発表されました。

今回も、私の住む新潟県内の鉄道の話題を中心に見て行こうと思います。去年は記事にしなかったので、このブログで触れるのも何気に2年ぶりですね。

おかげさまで今年は毎月1回以上ブログを更新することができ、ちょっとずつまた頭がブログの構成を考えるのに適応してきたようで、プレスリリースを一目見たときから「こりゃあなかなかネタになりそうだ」とウズウズしておりました。

惜しむらくは、来年度のダイヤ改正について、明るい話題がほとんどないことなんですよね……。

 

JR東日本新潟支社

公式プレス:

https://www.jreast.co.jp/press/2021/niigata/20211217_ni01.pdf

〇新幹線
上越新幹線の輸送体系を見直します
〇在来線
・特急「いなほ」の運転区間、編成両数を見直します
・特急「しらゆき」の一部運転を取りやめます
・快速「信越」の運転を取りやめます

私が特に気になったものだけ抜粋しました。

上越新幹線の輸送体系を見直します

利用の少ない一部の列車を臨時列車とし、「ご利用状況にあわせて運転します」とのこと。なんともボンヤリした感じで、具体的に土休日とか繁忙期とかは書いていないので、都度設定するのだとは思いますが、私にとって死活問題とも言えるのが「たにがわ409号」(東京18:16→越後湯沢19:45)の臨時化。

これ、東京へ遊びに行ったときのいつもの帰宅列車なんですよ。こいつに乗ると越後湯沢でいい具合にほくほく線に乗り継いで、そう遅くならない時間に帰って来られるのです。

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10月の引退まではMax編成だった「たにがわ409号」

まあ、「たにがわ409号」のわずか4分前に「とき339号」があるので、無くなったところで帰れなくなるわけではありません。ただし、「トクだ値*1が使えなくなるのが痛い。一番の問題点はここです(笑)。「とき」だと越後湯沢発着の「トクだ値」が使えないんですよ……。

 

・特急「いなほ」の運転区間、編成両数を見直します

秋田行きの特急「いなほ5・10号」が酒田発着になる、と。これは「ほーん」という感じだったのですが、驚いたのが「いなほ3・10号」が7両編成から4両編成になるということ。

現在「いなほ」には、かつて常磐線で活躍したE653系が使われています。常磐線時代は7+4で11両編成を組んでいたようですが、現在は7両と4両に分割され、前者は羽越線の特急「いなほ」として、後者は信越線の特急「しらゆき」や快速「信越」として活躍中。それぞれ塗装も異なっており、これまで運用は完全に分かれていました。

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E653系1000番台「いなほ」編成(標準塗装)

ところが、次回のダイヤ改正からは「しらゆき」編成が「いなほ」としても走ることになるようです。いやはや。しかし以前の485系のころは「いなほ」は6両編成でしたから、繁忙期はともかく普段から7両編成というのはちょっと過剰だなぁ、という気はしていました。

で、「しらゆき」編成を「いなほ」として使う、ということは……。

 

・特急「しらゆき」の一部運転を取りやめます

・快速「信越」の運転を取りやめます

はい出ました。当然、「しらゆき」「信越」を削らないと捻出できませんね。特急「しらゆき8・9号」の取りやめと、快速「信越」の廃止だそうです。

「しらゆき」は特急「北越」の代替として北陸新幹線開業時から5往復が設定されていました。いいですか、特急「北越」の代替として、ですよ。大事なことだから二度言いました。運行開始から5年以上も経つのに、未だに快速「くびき野」を特急に格上げしたんだと勘違いしているオタク*2がいますけれど、違いますから。

ええと、なんの話だっけ……あっそうだ、「しらゆき」の本数が減るという話でしたね。これは運行開始以来初のことであります。

まあ、8・9号に限らず、「しらゆき」はいつもガラガラですからねぇ……。新潟近郊は知りませんけれど、直江津まで来ると1両あたり数えるほどしかお客が乗っていない、みたいなこともコロナ禍以前からザラでした。いわんやウィズコロナ、アフターコロナをや。

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E653系1100番台「しらゆき」編成

快速「信越」についても、こちらも新潟~長岡間はそこそこ乗っていても、やはり上越地域まで(から)の利用者は少なかった印象。「しらゆき」と同じ編成だったので快適で、便利は便利だったんですけどねぇ。

代わりに、E129系による長岡発着の快速列車が走るようです。時間も時間だし当然2両編成でしょうな。指定席料金は不要となりますが、長岡乗り換え必須、しかも着席保証なし、とデメリットが目立ちます。

余談ですが、対抗馬の高速バスも上越~新潟線は本数が徐々に減っている状況で、公共交通機関の苦境が続いています。

 

えちごトキめき鉄道

公式プレス:

https://www.echigo-tokimeki.co.jp/userfiles/elfinder/211217_220312_daikai.pdf

妙高はねうまライン
1.一部の特急「しらゆき」の運転を取り止めます。
2.一部の普通列車の運転取り止め、運転区間及び、
編成両数を変更します。
3. 土・休日運転の臨時快速列車の停車駅に春日山駅
を追加します。

こちらも私が気になったものだけ抜粋しました。ていうか妙高はねうまラインだけです。

1.一部の特急「しらゆき」の運転を取り止めます。

JRと内容が被っているので割愛します。しかし特急の本数が減るということは、トキ鉄にとっても多少なりとも収入が減るということですから、ちょっと厳しい情勢ですね。

 

2.一部の普通列車の運転取り止め、運転区間及び、編成両数を変更します。

直江津~新井間の1往復が取り止めとのことですが、これ、1日1本だけ115系でやってくる新井行きの快速およびその折り返し列車なんですよね。つまりは115系のトキ鉄乗り入れ廃止……ってコト!?(ちいかわ)

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115系の快速新井行き

とりあえず、信越本線の快速新井行きは直江津止まりとして残るんでしょうけれど、使用車両が115系かどうかは甚だ疑問です。トキ鉄に乗り入れないなら115系である必要ないもんね。そもそも115系はいつまで残るんでしょうか。JRのプレスではまったく触れられていないのが、かえって不気味というか不自然な感じもします。

あと、妙高高原行きの最終列車が新井止まりになるんですね。日本海ひすいラインは最終が変わらない(どころか1分遅くなった)のに、ここは削ってきましたねトキ鉄さん。日付を跨ぐ定期列車は消滅であります。

 

3. 土・休日運転の臨時快速列車の停車駅に春日山駅を追加します。

臨時快速列車(笑)。今年7月から運行開始した413系による、半ば強引な快速運用*3により、なぜか通過扱いとなった春日山駅北新井駅

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トキ鉄413系。この日は「オリンピアヘッドマークだった

私としたことが実はまだ乗ったことがないので実態は分かりませんけれど、伝え聞いた話では春日山通過は地元利用者から大ブーイングの嵐だったようで、これに折れる形で停車と相成りました。

そしてハブられる北新井。これで1駅だけ通過する、なのに普通列車と所要時間が同じ「臨時快速列車(爆笑)」が来年の春から走り出します。そこまでして「快速」という看板に固執する姿勢は理解できませんが、たぶん「急行型車両が間合いで快速運用をこなす」という「設定」が某社長にはタマランのでしょうな。

 

北越急行

公式プレス:

https://hokuhoku.co.jp/press/20211217.pdf

⚫ 現行一日20往復を19往復とします。
⚫ JR 区間への乗入列車を見直し、一部普通列車に拡充します。 

⚫ 現行一日20往復を19往復とします。

北陸新幹線開業前夜に廃止となった、日本最速の特急「はくたか」。その「はくたか」に使用されていた編成の愛称を受け継ぎ、翌日から日本最速*4のローカル線列車として誕生したのが超快速「スノーラビットです。

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運行初日(2015年3月14日)の上り超快速「スノーラビット

はくたか」廃止によりその経営が絶望視されていた北越急行が、反撃の狼煙として上げた超快速「スノーラビット」。2016年3月には下り(直江津方面)1本が増発され、ローカル線でありながら、北陸新幹線利用よりも安く・早く首都圏から上越地域へ到達できるとして注目を浴びました。

しかし攻めの姿勢を崩さなかった北越急行も、昨今のコロナ禍には太刀打ちできず、キラーコンテンツの「スノーラビット」1往復を削ることになってしまいました。これにより上り(越後湯沢方面)は消滅、下りも十日町のみ停車の最速便が消滅し、残すは越後湯沢発新井行きの下り1本のみ。最速の名を欲しいままにしてきた「スノーラビット」も風前の灯であります。

まあ、首都圏からの用務客や観光客がゴッソリいなくなってしまったわけですからね……。止むを得なければ即ち止むを得ない。停車駅があまりに少なすぎることが裏目に出て、線内利用客の需要を拾うこともままならなかったのでしょう。

 

⚫ JR 区間への乗入列車を見直し、一部普通列車に拡充します。

スノーラビット」削減の代わりに、普通列車のJR区間(信越本線直江津犀潟間、上越線六日町~越後湯沢間)の乗り入れ本数を増やすとのこと。時間帯によっては犀潟or六日町止まりの列車とJR線との接続が悪い場合があり、これが解消されることは利用者にとって大いなる福音と言えそうです。ほくほく線ヘビーユーザーの私もとても嬉しい。

 

 

以上、来年3月のダイヤ改正の概要について、私が気になった項目だけを抜粋して見てきました。

注目はやはり新型コロナウイルスによる影響で、JRなどは発表を待たずして「来年度はもっと本数を減らしたり終電を早くしたりするぞ」と風を吹かしていたわけですが、ふたを開けてみると予想以上にガッツリと削ってきたなぁという印象です。新潟県内各社だけでなく、北海道から九州まで鉄道会社のプレスを一通り眺めてみると、とにかく列車の削減ばかりが目立つダイヤ改正となりました。

どこもコロナ禍で甚大な被害を被っているため、致し方ない部分もありますが、どんどんと鉄道(特に在来線、ローカル線)での旅行がしにくくなってきているように思います。

オミクロン株の流入により、またも国内での感染拡大が懸念されている今、なかなか明るい展望が見えてこない状況にあります。しかし、かつてのように自由に旅行できる日が来ることを信じて、感染予防対策を徹底した上で利用を続けることが、鉄道の未来を守ることにつながるのではないでしょうか。

 

 

*1:インターネット会員限定の割引

*2:そんな奴はそもそもオタクではない

*3:たった2駅だけ通過、しかも普通列車と所要時間が同じ

*4:ほくほく線内の表定速度99km/h