鉄路は西から東から

鉄分多めの日常とお出かけの記録

年が明けたので2023年の目標を立てた

どうもこんにちは。あけましておめでとうございます。

今年も恒例の新年の抱負を述べたいと思いますが、その前に昨年の振り返りです。

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【2022年の目標】

  • 肉体改造
  • 全国制覇
  • 年間24本以上記事を書く
  • いっぱい温泉に入る

 

・肉体改造

ダメでした。「リングフィットアドベンチャー」を買って始めてみたものの、3日で飽きました。「三日坊主」って本当だな、昔の人は上手いこと言ったもんだなぁと感心(笑)*1

筋肉はつきませんでしたが、体重はほとんど増減せず現行維持のまま*2、それでいて風邪にもコロナにもインフルにも罹患せず。ついでに大きなケガもなく、無病息災で1年間過ごせました。

……あれ? 肉体改造なんかしなくても健康で過ごせたんなら、もうこれでいいんじゃね?🤔

 

・全国制覇

残すは和歌山県だけになった未踏の地。しかし和歌山旅行は果たせず。1月に青森・函館に行き、3月に熊本に行き、5月に山陰へ行き、7月に静岡・山梨へ行き……と、旅行には結構出かけたんですがね。

熊本城(3月)

特急「やくも」パノラマグリーン車(5月)

スズキ歴史館見学(7月)

ちなみに8月以降はクソ忙しくなって、そのまま年末まで有給休暇すら取れなかったので旅行には出かけていません。

 

・年間24本以上記事を書く→〇

よし! いいぞ! ようやく目標達成! でかした私!

……というわけで、ブログの記事数だけは24本でギリギリ達成です。月に2本以上書けばいい話なんですが、1本しか書けない月もあり、我がことながらどうなるかとヒヤヒヤしていました。いやぁ、「月2本以上」にしなくてよかったよ(笑)。

 

・いっぱい温泉に入る→△

これは微妙。回数としては少なくなかった気もしますが、その大半はごく近所の日帰り温泉に銭湯感覚で行ったもの。これは「湯めぐり」とは言いませんね。温泉を初めから予定に組みこんで出かけたものだと……3月の熊本旅行(内牧温泉)と、5月の山陰旅行(松江しんじ湖温泉出雲市駅前の日帰り温泉)、9月の日帰りツーリング(野沢温泉)くらい?

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個人的には、温泉旅館に泊まるようなもんじゃなく、日帰り入浴でいいから月一くらいであちこち行ってみたいと思うんですがね。

  *  *  *

……と、2022年はこんな感じで。なんとも締まりがないですね。

ここでは仕事の話はあまりしたくないのですが、最近は連休がもらえなくて*3ストレスがマッハな以外は、大きな悩みを抱えることもなく、新しい資格も取得でき、おかげさまで順調にステップアップできています。

あと家庭内の事情だとか、私のごくプライベートな部分でもまったく大きな事件や変化はなく、ずん飯尾の言葉を借りるならば「激動の平坦」とでも言うべき年でした。

 

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと

 

やりたいこと!! そうか、やりたいことか。いい響きですね。

この「特別お題」というのは、いまはてなブログでやっているキャンペーンのテーマですけれど、「目標」と言うといかにも大言壮語なものにしなきゃとか、ノルマ的な響きが出てきて義務感に駆られるので、「やりたいこと」にしておきましょう。

 

2023年にやりたいこと

  • 全国制覇
  • いっぱい温泉に入る
  • 年間24本以上記事を書く
  • 山に登る

 

以上になります。

 

・全国制覇

3年連続3回目。今年こそ和歌山県に行くぞ!

「本当に行く気あるんか? 今年も行く行く詐欺で終わるんちゃうんか?」と思ったあなた。ふっふっふ、実はもう旅行の手配は済ませてあるのです。だから一番に持ってきたんです。まあ、全国制覇とは言っても、「通っただけ」みたいなのも含めてですけどね。

未踏の和歌山県を一番にするとして、あとは滋賀県とか、岩手県とかは観光らしいことを一切したことがありません。そうしたところにも行けたらいいのですが。エリアで言えば、茨城~岩手にかけての沿岸部とかも。要は、東日本大震災で大きな被害を受けた地域です。

東日本大震災から今年で12年、干支が一回りしてしまいました。私自身、べつに避けていたわけではないのですが、どうしたって「ダークツーリズム」*4になってしまう側面もあってか何となく気が進まず、ここまで来てしまいました。しかし『すずめの戸締まり』を観て大いに感動したこともあり、今年こそ三陸の地をこの目で見てみたいと強く思います。


www.youtube.com

 

・いっぱい温泉に入る

もっとクルマやバイクに乗る動機の1つにしようというわけで、続投です。上にも書いたように、近場でいいから月一くらいで行きたいですね。

上越地方で暮らし始めて、今年で7年目になります。しかし、私が行ったことがある温泉はごくわずか。言わずと知れた妙高エリア*5ですら温泉に入ったことはありません。これはもったいない。県外でも、長野県や群馬県の北部なら日帰りも可能です。

 

・年間24本以上記事を書く

じゃあ旅行したり温泉に入ったりしたら記事にしようね、ってことでこちらも続投。ていうか、昨年は本数自体は何とか達成できましたが、たとえば旅行記は1月のものをここまで引っ張ってきただけで、それ以外の旅行の話なんかまったく書いていません。写真メインでいいから、もうちょっとネタの鮮度がいいうちに記事にするようにします。

 

・山に登る

はい出ました。なぜ人は年を取ると登山がしたくなるんでしょうね。

新潟県には妙高山をはじめ、谷川岳だの八海山だのという有名な山があります。お隣の長野県や富山県は言うに及ばずです。しかし、もちろんそんな名峰なんぞにいきなり登れるわけがないと思うので、手近な山から始めてみようかと。まずは米山かな。地元の小学生は学校行事で登るらしいですし、職場にも米山へ登った人が何人もいます。それなら私にもできそうな気がする……!

niigata-kankou.or.jp

 

他にもいろいろ考えてみたのですが、ボンヤリしていて予定や計画ですらない「観念」のレベルのものも多数あるので、その辺はまた事後報告ということで一つ。なんだそりゃ。

2023年もよろしくお願いします。

 

 

*1:なにわろてんねん

*2:ちなみに就職してから6年間ほぼ変わらず

*3:何も3連休、4連休よこせというのではない、2連休すらもない!!

*4:災害被災跡地、戦争跡地など、人類の死や悲しみを対象にした観光のこと

*5:赤倉温泉、関温泉、燕温泉など

『ぼっち・ざ・ろっく!』は楽器と無縁のアラサー男性にも効く

どうもこんにちは。

はやりのアニメは、いつもはやりが終わったころになって視聴し始める性格でしたが、『ぼっち・ざ・ろっく!』(以下『ぼざろ』)は珍しく最新話に追いついて視聴しています。

ゆるキャン△』を見てキャンプを試したり、『かげきしょうじょ!!』を見て宝塚歌劇団に興味を持ったりする典型的ミーハーオタクであるところの私も、さすがにアラサーになってギターを始めようとか、バンドを組もうとは思いませんけどね(笑)。

bocchi.rocks

そんな私にも中学時代、アニソンが好きでバンドマンを目指している友人Nくんがいました。私自身は楽器はサッパリだったので、アニメのようにギターを始めて一緒にバンドを組むという発想は、当時からまったくありませんでしたが。

そのNくんから一度だけライブハウスに誘われたことがあります。しかも、一緒に聴きに行こうぜではなく、「こんど俺が出演するライブがあるからチケットを買ってくれ」という話。へえ、中学生なのにすごいなぁという気持ちと、チケットを買ってくれってどういうこと? と困惑したのをよく覚えています。そんな手当たり次第に「営業」しないとアカンのかいと。

するとどうもノルマがあるらしいという話で、演奏を聴きに行くといえば市民会館を借りてやる類のものしか知らない中坊の私は、ますます困惑。正直に言って彼の演奏自体にはさほど興味がなかったのですが、半分人助けのような気持ちでチケットを購入。値段は忘れましたが1,000円か1,500円か、まあそんなもんでしょう。

『ぼっち・ざ・ろっく!』1巻(はまじあき/芳文社)より

そして初めてライブハウスなる場所へ足を踏み入れたときの緊張。ノリノリの前列と玄人っぽい雰囲気を醸し出している後列の狭間で振る舞い方が分からず、肝心のNくんの演奏もこれが上手いのか下手なのかはよく分からず、ワンドリンク付きだったので細いグラスで出されたコーラを飲んで、高いコーラだったと思いながら帰りました。

こんなコーラなぞ飲んでも飲まなくても、と当時は思いましたが、ライブハウスは興行場だと許可が得にくいから飲食店扱いで開業するんだというくだりを『ぼざろ』で見て、なるほどなと納得した次第です。もともと知識や興味があったジャンルではないだけに、見れば見るほどギターやバンド、ライブハウスなどといったものに対する自分の「解像度」が上がっていくのがよく分かります。ああ、あれはこういうことだったのか、世のバンドマンたちはこういうことを考えているのか、みたいな。

『ぼっち・ざ・ろっく!』1巻(はまじあき/芳文社)より

Nくんからは作詞を依頼されたこともあります。ただし、ぼっちちゃん*1のように書き上げることはできず、私には0から1を生み出す才能が皆無であることを実感する結果となりました。

youtu.be

その後、彼とは仲が良いままに中学を卒業しましたが、高校は別になりました。しばらく一緒に遊んだりもしていたのですが、高校卒業後はそれぞれ故郷を離れたため音信不通に。はたしてNくんがどこで何をしているのか、大好きだった音楽にかかわる仕事ができているのかどうかも分かりません。

しかし、私が『ぼざろ』を見てそう思ったように、彼もいまどこかで『ぼざろ』を見て、ひたすらに青かった中学時代を懐かしんでいたらいいなと思います。

それから、私はこれまで「曲」は好きだけど「アーティスト」には興味がない、というパターンが多かったのですが、劇中で結束バンド*2が少しずつファンを増やして成長していくさまを見ていると、私も何か「推し」が欲しいなぁと思った今日このごろです。

……うーん。青春モノを見て自分もギターをやりたいじゃなく、頑張る誰かを応援したいと思うあたり、オッサンになってしまったんだな(笑)。若い衆を飯屋に連れて行き、どんぶり飯を食わせて「うまいか?」「ウマイッス」をやり始めるのも時間の問題かもしれません(笑)。

 

 

 

*1:主人公「後藤ひとり」のあだ名

*2:主人公たちが組むバンド名

2023年3月ダイヤ改正雑感【新潟】

どうもこんにちは。今年もダイヤ改正の概要が発表されましたね。

新潟県内の鉄道事業者3社のプレスリリースの中から、私が気になったものだけ抜粋して行こうと思います。

 

JR東日本新潟支社

公式プレス:

https://www.jreast.co.jp/press/2022/niigata/20221216_ni01.pdf

上越新幹線北陸新幹線の所要時間を短縮します
上越新幹線の全列車をE7系に統一します

現在、240km/hで運転している上越新幹線 新潟~大宮間の最高速度が275km/hに向上。これにより最大7分の所要時間短縮となり、ついでに北陸新幹線も2分程度短縮になるとか。6月に発表されたプレスリリースで予告されていたことです。

なあんだ、たかが数分かよと思われるかもしれませんが、東京駅におけるJR東日本の新幹線の折り返しは大変目まぐるしく、最短12分で降車(2分)・清掃(7分)・乗車(3分)をこなしていきます。東京駅では、2分あれば到着列車からの乗客の降車時間を捻出でき、7分あれば1編成の清掃を完了させられるのです。

つまり、たとえ数分であっても、分刻み、いや秒刻みで1日に何十本も走る新幹線がすべて数分ずつ短縮できれば、全体としての効果は大きいということです。その分、列車を増発したり、あるいはダイヤが乱れたときに回復できる余地が増え、輸送の安定にもつながります。

ちなみに「最高速度275km/h」と聞くと、200系新幹線でも昔やってたじゃん、と思い出す方もいるでしょう。あれは上毛高原浦佐間の下り線のみにおいて、それも特別に改造を施した編成限定で、トンネル内の勾配を活かしてできる「チート」みたいなものでした。

200系(左)とE2系。2007年撮影

その後、E2系導入で終了したチート運転でしたが、こんどのダイヤ改正では車両がE7系に統一されるため、チートではなく新潟~大宮間の全区間で全列車が行えるようになります。

今年で開業から40周年を迎えた上越新幹線北陸新幹線金沢開業後は利用者数で水をあけられ、飛行機のような強力なライバルも不在*1なことから、多額の費用をかけてまでスピードアップに努める必要性はない、と判断されてもおかしくないところです。それでもなお高速・安定輸送を追求するJR東日本の姿勢は評価されるべきでしょう。

他、在来線に関しては意外や意外、終電繰り上げや接続改善のみに留まりました。昨年同様にガッツリと削ってくるかと思いましたがねぇ。

 

北越急行

公式プレス:

https://hokuhoku.co.jp/press/20221216.pdf

■平日ダイヤ、土休日ダイヤの設定

■列車種別の見直し、列車の統合

■その他

マイナス要素の少なかったJRと引き換え、とんでもない大ナタを振るってきたのが北越急行です。

■平日ダイヤ、土休日ダイヤの設定

御多分に漏れず、利用者の多くは通学の高校生が占める北越急行ほくほく線。当然、平日と土日ではその需要に差があり、これまでは両数の変更で調節してきましたが、いよいよダイヤを分けてきました。

と言っても、現時点で平日(月~木)と金・土休日とでJR線への乗り入れ本数が異なっているため、すでにダイヤが分かれているようなものでした。

ハッキリと平日だけの運転になったのは、822M(六日町6:08発→直江津7:25着)と825M(直江津7:31発→六日町8:42着)の1往復のみ。土休日はよっぽどお客が少なかったんですかね。

おそらく様子見もあって1往復のみにしたんでしょうが、2024年3月以降はどうなるか分かりません。かつて存在した「まつだい行き」「虫川大杉行き」みたいな区間列車が復活するかもしれません。

それから「※着席チャンスを増やすため、越後湯沢駅始発となる上越新幹線「たにがわ」への接続を 3 本から 5 本(土休日 4 本)に増やします。」とあるのは地味に嬉しいポイント。ワタクシ、上越新幹線に乗るときは、わざわざ越後湯沢始発の「たにがわ」ばかり選んで乗っていますので。

 

■列車種別の見直し、列車の統合

そんなことより、各方面のオタクに衝撃が走ったのがこのニュース。「・全列車各駅停車とし、ほくほく線内の各駅にすべての列車が停車します。」とのこと。すなわち、「超快速スノーラビット」と快速列車の廃止です。

8年で見納めとなる「超快速スノーラビット」のロゴ

今年3月のダイヤ改正で、下り(直江津方面)1本のみに減らされ風前の灯火だった「超快速スノーラビット」。特急「はくたか」の跡を継ぎ、北陸新幹線相手に孤軍奮闘していましたが、とうとうその火が消えるときがやって来てしまいました。それが北陸新幹線ではなく、新型ウイルスのせいになるとは、コロナ禍前には予想だにしませんでしたが。

越後湯沢~十日町間は曜日を問わず利用者が多く、十日町直江津間も土休日はそれなりに乗っている印象でした。しかし、やはり平日は厳しかったのではないでしょうか。というか、もともとは平日に首都圏から上越地区へ向かう用務客をターゲットにしていたようですが、それらもコロナ禍で激減してしまいました。

「超快速」運行開始当時、Negiccoとのコラボ看板

北越急行のプレスには明記されていませんが、「超快速」廃止と同時にえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインへの直通運転(直江津~新井間)もなくなるようです。この直通運転も、当初は十日町から北陸方面*2への利用を見越してのものでした。六日町、十日町停車の特急「はくたか4号」の時刻をなぞる形で設定されていたのもそのためです。

 

■その他

「・ほくほく線内を最高速度 95km/h で走行できるよう駅間の運転時分を見直します。」と、重大な変更点をサラッと書いているその他欄。1997年の開業以来、普通・快速列車の最高速度は110km/hでしたが、これを95km/hに引き下げるようです。やはり保守費用がバカになりませんか。看板列車もなくなるし、そこまでスピードを出して走る必要もないんでしょう。

かつて日本最速の特急が走り、特急亡き後も日本最速の「超快速」が走っていた北越急行ほくほく線。もはや「短絡線」としての使命は遠くなりにけりであります。

ただ、地元に住んで日常的に利用している人間からすると、「ローカル輸送に徹する」ことは必ずしもデメリットではありません。今まで通過していた駅の利用者にとっては便利になりますので*3。始発の3821M、私が高校生だった10年以上前から、普通列車にしてほしいという意見が寄せられていたのを覚えています。超快速はともかく、無印の快速なんて快速運転する必要があるのか、みたいな通過駅の数でしたからね。

ほくほく線の始発快速列車の3821M(左)

そういえば、各駅停車だけになると、ほくほく線内の無人駅の通過メロディーも定期列車では聞けなくなりますね。生で聞きたい方、記録したい方はお早めに。……もっとも、まつだいと虫川大杉は今年3月からすでに聞けなくなっていますが……。


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えちごトキめき鉄道

公式プレス:

https://www.echigo-tokimeki.co.jp/userfiles/elfinder/information/20221216_dia_kaisei.pdf

妙高はねうまライン
1.22 時台、新井~直江津間に各駅停車の下り列車を新規設定し、北陸新幹線及び日本海ひすいラインとの接続を向上します。
※これにより 18 時~22 時台の上越妙高駅における新幹線接続(高田・直江津方面)は、15 分程度となります。
2.一部上り列車の運転時刻を変更し、北陸新幹線との接続を向上します。
3. ご利用状況に合わせて、一部列車の運転を取り止めまたは運転区間を見直します。 

1.22 時台、新井~直江津間に各駅停車の下り列車を新規設定し、北陸新幹線及び日本海ひすいラインとの接続を向上します。

2.一部上り列車の運転時刻を変更し、北陸新幹線との接続を向上します。

接続の改善と言えばそれで終わりなんですが、この「22 時台、新井~直江津間に各駅停車の下り列車を新規設定」がクセモノです、鉄オタ趣味的に。

(  特  急  編  成  )

なんじゃそりゃ!!

……あの社長のブログいわく、新潟から新井へ来た特急「しらゆき8号」*4が回送で直江津へ戻るスジを利用し、普通列車として客扱いをするようです。

こういう、「特急車両の回送を普通や快速にする」というのは珍しくないことで、かつて妙高はねうまラインがJR信越本線だった時代にも行われていたことなのですが、トキ鉄開業後は一度もなかっただけに新鮮です。しかもJRが所有するE653系で。つまり、人様から特急用に借りている車両を使って普通列車をやるということで……よくJRが許可したなぁ。

特急「しらゆき」に使用されるE653系

「新幹線との接続改善」は社長が以前からブログでたびたび言及しており、自己利益も大きい肝入り施策だっただけに頑張ったんでしょう。普通列車なのにわざわざ「特急編成」なんて書く必要ないですからね。

一方で、新幹線との接続を重視するあまり、上越妙高糸魚川での長時間停車が増えたり、他の駅での在来線同士の接続が悪化するのではないか、という心配はあります。これに関しては、できあがった時刻表を見てみるまで分かりません。

 

3. ご利用状況に合わせて、一部列車の運転を取り止めまたは運転区間を見直します。

「※ダイヤ改正後より、越後湯沢~新井間・新井~越後湯沢間の直通運転は廃止となります。」と、この章で北越急行との直通運転廃止が明記されています。 トキ鉄線内を走るHK100形の姿を見られるのも残り3ヶ月となりました。

上越妙高駅停車中のHK100形。2015年

また、JRのように深夜時間帯の繰り上げはないものの、日中の妙高高原行きを新井止まりとしたり、夜間の上越妙高や二本木までの区間列車を廃止し、妙高高原始発の列車に統合するなどして本数を減らすようです。

正直、それよりも日本海ひすいライン糸魚川~泊間の本数を減らしたほうがいい気もしますが……。おそらくあいの風とやま鉄道との絡みもあり、特にあいの風は来年4月から運賃値上げを予定していますから難しいのでしょう。なにせ、米騒動発祥の地ですからね、値上げしてさらに減便となると暴動が起きかねません(言い過ぎ)。手っ取り早くイジれるはねうまラインが、その割を食っているような気がしないでもない。

 

***

以上、来年3月のダイヤ改正の概要について、私が気になった項目だけを抜粋して見てきました。コロナ禍も3年が経ち、インバウンド解禁などで人の往来が戻りつつありますが、新幹線を擁するJRと3セクで明暗分かれた形です。

トキ鉄には「雪月花」もあり、先行きが心配された観光急行もクラウドファンディングが予想を超える反響となっていて、大都市圏からの誘客に余念がない一方、北越急行は次なるキラーコンテンツがありません。年々、地元密着のローカル線になってくれるのは嬉しいのですが、地域間輸送だけではやはり限界が見えています。

トンネルばかりで景色を売りにした観光列車も難しく、それを逆手に取った「ゆめぞら」も今となっては設備の老朽化、内容の陳腐化が否めません。「超低速スノータートル」や大地の芸術祭とのコラボなど、どうしてもイベントや臨時列車頼みになってしまう部分は悩ましいものの、一方で「コンマル」*5のように定期的に開催されて定着してきたイベントもあります。

高田駅まで運行され大盛況だった「パン列車」。2019年

「私が乗らなくても誰かが乗る」「鉄道があって当たり前」の時代は終わりを告げました。鉄道会社の自助努力だけでなく、今後も地域住民や行政が一緒になって企画し、あるいは参加し、「ほくほく線沿線ではいつも楽しいことがある」「ほくほく線に乗れば楽しいところへ行ける」という機運を醸成し続けていくことが重要だと思います。

 

 

*1:高速バスは安いが所要時間で話にならない

*2:金沢など織物関連でのつながりが深い

*3:大池いこいの森駅が棚ぼたで大増発になって草

*4:社長は6号と書いているが誤字と思われる

*5:コンコースマルシェ。十日町駅西口で毎月開催

「津軽海峡・冬景色」を見に行く旅R(4)

前回はコチラ↓

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※記事の内容は旅行当時のものです。

※執筆の都合上、写真の順序が前後している場合があります。

2022年1月25日(火) 午後

 「道南いさりび鉄道」通称「いさ鉄」は、2016年の北海道新幹線開業に伴って五稜郭木古内駅間がJR北海道から分離され、誕生した第3セクターである。かつてはJR江差線と呼ばれていた。私は2014年に江差線木古内江差駅間が部分廃止となる際に乗ったのが最初で、およそ8年ぶりとなる。だから、いさ鉄に経営移管されてからは初めての乗車だ。

 いさ鉄の起点は函館の1つ先の五稜郭駅で、持っているフリーきっぷだけでは乗車できないため、函館~五稜郭間の乗車券を別途購入し改札を通る。

 ホームへ向かうと、紅白に塗り分けられた単行のキハ40系がガラガラとエンジンをアイドリングさせて待っていた。木古内行きの普通列車である。車両は江差線だったときと変わらず、色だけを塗り替えて使っている。

 定刻の13時35分、仰々しいエンジン音を響かせて函館駅を出発した。次の五稜郭駅でJR函館本線と分かれ、道南いさりび鉄道線へ入って行く。その次の七重浜駅では、夜空に星を散りばめたようなデザインの「ながまれ号」とすれ違った。これは観光列車であるが、普段は定期列車としても運用に入っている。

 列車はしばらく市街地を走り、上磯駅を発車すると海の近くへ出る。函館湾である。湾を挟んで向こうに見える山塊は、夜景スポットとして有名な函館山だ。

 渡島当別駅は、修道士が作る酪農製品で知られる「トラピスト修道院」の最寄り駅。駅舎も教会を模したものになっている。

 いさ鉄の列車はすべて1両ないし2両の気動車で、特に上磯から木古内駅間は1~2時間に1本程度しか旅客列車が走っていないが、長大編成の貨物列車とは頻繁にすれ違う。3セク化されたとはいえ、貨物にとっては北海道と本州を結ぶ唯一の鉄路であることに変わりはない。電化もされており、貨物列車のためだけにそれが維持されている状況だ。

  

 函館からおよそ1時間で、終点の木古内駅4番線に到着した。ちなみに4・5番線はかつての江差線ホームで、1~3番線は津軽海峡線ホームだったが、現在は使用されておらず欠番となっている。一番前のドアから、運転士にきっぷを見せて下車する。

 ……というのもこの木古内駅北海道新幹線との乗り換え駅なのだが、いさ鉄側は無人駅なのである。かつては青森と函館を結ぶ特急「(スーパー)白鳥」が全列車停車する有人駅であったが、いさ鉄へ経営移管されてからは無人駅となってしまった。

 とはいえ、待合室内には観光協会があるし、ブラインドで閉じられたかつての改札窓口の中からも話し声がするので、まったくの無人というわけではない。運転士の休憩所兼、冬期は除雪要員の詰所にもなっているのだろう。

 ついでに北海道新幹線の改札口も見学。こちらはもちろん有人である。新幹線と言えども停車するのはおおむね2~3時間に1本程度、うち東京まで行くのは6往復しかない。だが、北海道の田舎町から乗り換えなしで東京駅まで行けるようになったという利便性の向上や、時間的のみならず心理的な距離感の短縮、そしてそれらがもたらす経済効果は計り知れない。

 線路を跨いで駅の南北を結ぶ自由通路から本州方面を臨む。右の高架が新幹線、左の地上線はかつて数多くの寝台列車や特急列車が行き来していた在来線である。現在は貨物列車のみが走行しており、旅客が在来線で行けるのはここ木古内まで。新幹線と在来線、2つの線路はこの先で合流し、青函トンネルを通って本州へ至る。

 折り返し列車まで時間があるので、駅前にある道の駅「みそぎの郷きこない」を訪問。これも新幹線開業に伴って整備された施設である。はこだて和牛のコロッケ*1を食べ、いさ鉄のタオルを記念に買った。

 15時19分、木古内駅を発車。ロングシートには短距離利用の地元民らしき人がチラホラと座り、私のような旅行者は1ボックスに1~2人で座っている格好だ。同じ列車で同じ線路を戻るので、見終わった絵巻を巻き戻していくような時間が過ぎる。北斗市役所の最寄り駅である清川口駅では幾人も乗車があったが、混雑というほどのこともなく列車は函館を目指して走る。

 私が降りるつもりの五稜郭駅の1つ手前、七重浜駅に停車。するとドアが開くや否や、高校生の大群が喚声とともに押し入って来て通路までいっぱいになり、たちまち車内は叫喚の巷となった。デッキ付きでドアが片側2箇所しかついていないキハ40系だから、ドア付近だけは東京の通勤電車もかくやという混雑となり、おまけにまだ乗れない学生がホーム上の乗降口に固まっていて一向に発車できない。運転士がもっと詰めろと繰り返しアナウンスを入れ、私が1人で座っていたボックスにも男子高校生が3人して座り、超満員の状態でようやく発車した列車は函館本線と合流して、五稜郭駅に到着した。

 もし降りられなかったらこのまま函館まで行ってもよいと思ったが、降りる乗客も多かったので杞憂に終わった。

 高校生でいっぱいの待合室を抜け、外に出て五稜郭駅を眺める。函館市街に位置し、車両所を併設した運転上の要衝だが、駅舎は小ぢんまりとしている。その名にいただく星形の要塞「五稜郭」は駅から歩くには少々遠く、函館駅からの市電やバスの利用が無難だろう。私も行ってみたかったがもう夕方なので観光はあきらめ、函館駅行きのバスを待つ。そう、五稜郭函館駅間の別途JR運賃を節約するのと、ついでにバスの車窓から函館市内を見物しようともくろんで、わざわざ途中下車したのである。こういうことができるのもフリーきっぷの為せる技なり。

 バスで函館駅に戻って来て、ホテルにチェックインした。どこどこのホテルに泊まった、というのは普段ならば割愛することが多いが、今宵は函館駅併設の「JRイン函館」に宿を取ったからここに記しておく。JR北海道直営ということで、フロントロビーには往年の名列車のヘッドマークや機関車の模型が展示されていたり、部屋のハンガー掛けが動輪を模したものだったりと、遊び心にあふれている。まだ開業して間もないため、部屋がキレイなのもよい。

 さて、そろそろ暗くなってきたので、函館山の夜景を見に行こうと思う。まずは駅前からバスでロープウェイ乗り場へ行き、そこからロープウェイで登る。乗り場までのバスもフリーきっぷの対象であるから、行ってみないと損だ。

 ……しかし、それ以降の旅程は、当初の予定とはまったく異なるものとなった。

「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )」

 バス停に到着して驚いた。これはなんとしたことか、「まん延防止等重点措置」の適用に伴い、ロープウェイ乗り場へ行くシャトルバスが1月25日(=今日)から全便終日運休と書かれているではないか!

 コロナ禍での旅行にあってはこういう事態も起きようが、よりによって私が函館に来た当日から運休とはツイていない。あきらめきれずにロープウェイの運行会社のホームページを見ると、シャトルバスは運休だが、ロープウェイ自体は動いているようだ。

 それならば、少しでも乗り場に近いバス停まで別系統のバスで行き、そこから歩いてロープウェイに乗ることにしよう。そう決めて、不案内なバスの路線図や時刻表を何十分も眺めた末、駅から少し歩いたバス停にどうにかたどり着いたはいいが、あろうことか逆方向のバスに乗ってしまうという痛恨のミスを犯す。しかもそれに気づいたのは乗車してから15分も20分も後のことで、フリーきっぷだから余計な出費は無かったが、もはやロープウェイに乗る元気も時間も残っていなかった。

 鉄道ならば逆方向の列車に乗るようなへまは断じてしないけれど、土地勘のない街で初めて乗る複雑怪奇な市街地のバス、さらにはもうあたりが真っ暗で、どこをどう走っているのかまったく分からないからこういうことになる。

 「まん延防止」のおかげで飲食店は早じまいしているところも多く、結局はセイコーマートで夕食を調達し、徒労感でへとへとになってホテルに戻ってきた。ロビーの電子レンジで温めた石狩汁が、冷えた身体に染み渡る。そういえば、部屋の窓から駅のホームが見えたよな、とロールカーテンを上げる私。

 ……ああ、そうか。極寒の中、知らない街を一人ぼっちで右往左往せずとも、私にとっての函館の夜景はここにあったのだ。

 

つづく

 

*1:揚げたて!

冗談みたいなシャワーヘッドを買った

どうもこんにちは。12月に入った途端、急に寒くなりましたね。

こう寒いと温かいお風呂に入りたくなりますが、毎日となると手間や時間的になかなか難しかったり、あるいは水道代や燃料代が高騰していることもあり、ちょっと抵抗感があるのも事実。

私も一人暮らしなので、どうせ自分一人しか入らないのに湯船にお湯を張るのはなんとなくもったいない感じがして、シャワーだけで済ませてしまうことがたびたびあります。

しかしシャワーしか浴びないのなら、「浴び心地のよさ」を追求しようということで、シャワーヘッドを変えてみることにしました。

買ったのがこちら。SANEI「シャワーヘッド(ラージシャワー) PS350-80XA」です。マットホワイトとブラックの2色展開で、私が買ったのはブラック。

手元の止水スイッチもなければ塩素を除去するような機能もなく、構造としては丸い盤に穴が開いているだけのシンプルなもの。

が、とにかくデカい。冗談みたいにクソデカい。もともとついていたシャワーヘッドと比べてみると一目瞭然です。

ほらね(笑)。

もともとついていたもの(左)はシャワー板が直径約5センチにも満たないのですが、新たに買ったもの(右)は約10.5センチと、倍以上あります。穴の数は実に130個。

蛇口をひねると、この130個の穴という穴から大量の湯が体めがけて降り注ぎます。商品説明には「肌あたり少し強め」とありましたが、むしろ触れている箇所がお湯に包まれている感覚です。まるで、お湯の流れる川に手や足を突っ込んでいるような、とでも申せましょうか。節水シャワーにありがちな、細くて強い水流がビシビシと肌に当たって跳ね返るあの感じとは真逆です。うーん、素晴らしいねぇ。節水なんてクソ食らえじゃ。

ん、あれ、節約のためにシャワーで済ませることにしたはずでは……?🤔

……ま、まあ、水量が多いぶん体を洗い流す際の泡切れもよく、大粒のお湯が体全体にたっぷりと当たるので体もすぐに温まり、結果的にシャワーを使う時間は短くなっている……気がします。

節水云々は抜きにしても、とにかく浴び心地が最高。寒いなぁ、疲れたなぁというとき、「家に帰ったらあのクソデカシャワーヘッドで熱いシャワーを浴びるぜ!」というのが最近の楽しみの一つになりました。ムカつく上司や顧客に絡まれても、「フッ、そんな口を利いていいのか? 私は家でクソデカシャワーヘッドとよろしくやっている身だぞ」と心の中で優越感に浸れますしね(?)。

シャワーを浴びるのが楽しみになる生活、どうです、みなさんも一つ。